

オリンパスペンの最新モデルE-P3が満を持して発売される。
注目すべきは往年のペンを彷彿させる
細かなディテールととことんこだわったつくり。
手にとって語りたくなるカメラを僕らは待っていた。
TEXT/松本めぐみ Matsumoto Megumi
PHOTO/木村真一 Kimura Shinichi 落合明人 Ochiai Akito

E-P3 のシルバーモデルと新レンズのMズイコーデジタルED12㎜F2.0 を組み合わせてみた。シャープなボディラインと佇まい、そしてダイヤルとレンズリングの精巧さ。ペンとしての“リアリティ”を追求した結果、至上のゴールデンコンビができあがった。
ハーフサイズの小型軽量な元祖オリンパスペンが登場したのが、1959年のこと。その50年後の2009年、名機の名前を引き継いだマイクロ一眼のオリンパスペンE-P1が誕生した。インスパイアされたのはペンF。革新的なデザインコンセプトをマイクロ一眼に継承し、当時のペンを知っている愛用者は懐かしく、知らない人も斬新なデザインに熱狂したことは記憶に新しい。その後もペンは進化しているが、7月22日、第3弾となるペンE︲P3が発売される。今度のペンはすごい! なんと言っても根っからのカメラ好きが、往年のペンを超えるべく金属ボディ・削り出しのディテール・仕上げと佇まい…すべての要素において、フィルムカメラをつくるかのように総合プロデュースしているのだから、そのこだわりは半端ではない。子どもの頃憧れていたあのカメラ。欲しくて欲しくてお小遣いをためてやっと買ったあのカメラ。P3はあの頃のカメラ少年が憧れうなカメラだ。ただの記憶装置ではない。もつ喜び、使う楽しみを思い起こさせてくれる。MズイコーデジタルED12㎜F2・0も同時発売。P3とのマッチング具合は見ての通り。こんなカメラあっただろうか。そう、こんなカメラを待っていたんです。
1. ダイヤルはシャッターボタンの隣へ。削り出しのローレットが美しい。 2. 背面のボタンを押すとフラッシュが飛び出す。前のめりの角度がポイント。
3. 動画用のマイクはレフト&ライトと分けて搭載している 。 4.交換式のグリップ。2種類あり着せ替えが可能。付けなくてもOK。

今回のE-P3はメーカー側の思い入れがすごい。
ペンとはどうあるべきかとことん追い求め、やりたかったことに妥協せずすべてを注ぎ込んだ。
そんな開発者たちの執念から生まれた1台をとくとご覧あれ。





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どこか懐かしさを感じながらも新しいカメラとして幅広い層に支持されているペン。E-P3ではどう進化したのだろうか。「E-P3をつくる上でいろいろなデザイン案が出たのですが、どれもE-P1やE-P2を超えることができないものばかり。それを打破するにはオリジナルのペンのデザインしかないという結論になりました。ペンのデザインをもっと深く追求することがE-P3のテーマでもありました」(鯛中さん)。
まずE-P2が持っているものを一掃させることからはじまった。カメラは写真を撮るための道具だ。操作する上でダイヤルやボタンなどがあるべき場所になければならない。そこで右手でグリップしながら操作することを考えダイヤル操作部を右側の指の届く位置に集中させるなど、操作する快適さに重点を置いている。機能面の進化も著しい。「一番尽力したのは、世界最速のAFシステム『FAST AF』です。いかに気持ちよく撮影できるかが重要な課題です。この新システムが完成したことで従来の3倍の速さでAFが可能になりました」(片岡さん)。
オリンパス初のタッチパネルを採用したこともE-P3の特徴だ。大型の有機EL液晶の美しい画面表示はもちろん、操作感にもこだわりが窺える。「よりわかりやすく操作するためのグラフィックに加え、構えた状態でもストレスのない操作感、タッチと動きにタイムラグがないことに重点をおきました。ライビューで見たままの映像が撮れるようにしたことも特徴のひとつです」(神永さん)。
同時発売されるMズイコーデジタルED12㎜F2・0は光学性能のよさ(鉱物・光・メカ技術を凝縮したもの)をデザインで表現している。わかりやすくいうと、銘玉といわれる中古レンズがもつ宝物のような感覚を醸しだしているわけだ。「レンズもオールメタルでプリントではなく墨入れをしています。これは長く使い続けることを前提に、自分との歴史をレンズに刻みつけてほしいという思いも含んでいます」(伊東さん)。
レンズのかっこよさを一層引き立て一体感をもたせるフードも必要不可欠な存在だ。「フードを付けた途端にガッカリ…ではダメ。レンズが広角であることから金属の角形にしました」(城田さん)。
カメラの魅力は持つ喜び、撮る喜びからはじまる。そのためにはラインのひとつまでこだわる。そんな職人たちの声をE-P3から聞いて欲しい。